食中毒対応マニュアル
1.基本方針
食中毒は保育施設において最も注意すべき健康被害のひとつである。発生させないことを最優先とし、日常的に食品衛生管理を徹底する。
園児の体調変化を見逃さず、嘔吐、下痢、発熱など同様の症状が複数名に見られる場合や、重篤な症状が1名でも出た場合は、速やかに区役所の医療衛生コーナーへ相談する。
2.調理者の衛生管理
・出勤前に体調を確認する(下痢、嘔吐、発熱がある場合は調理を行わない)
・月に1度、検便を実施する
・手洗い、手指消毒を徹底する
・清潔なエプロン・マスクを着用する
・調理器具や調理台は使用後に洗浄と消毒を行う
3.食中毒予防の三原則
●細菌をつけない
・生肉や生魚と他の食品が触れないようにする
・調理器具を用途別に使い分ける
・使用後は洗浄と消毒を行う
●細菌を増やさない
・冷蔵すべき食品は10℃以下で保管する
・調理後は速やかに提供する
・常温で長時間放置しない
●細菌をやっつける
・肉類や魚介類は中心温度75℃で1分以上加熱する
・卵料理は十分に火を通す
4.主な原因菌と対策
・腸炎ビブリオ:魚介類の低温管理と洗浄が重要
・サルモネラ:肉や卵は冷蔵保管し、十分な加熱を行う
・病原性大腸菌:生肉の取り扱いに注意し、器具を消毒する
・カンピロバクター:鶏肉の加熱と交差汚染防止
・ウェルシュ菌:大量調理後は小分けして急冷する
・黄色ブドウ球菌:調理者の手指衛生を徹底する
・セレウス菌:米飯の作り置きを避ける
・ノロウイルス:次亜塩素酸ナトリウムで消毒し、手洗いと換気を徹底する
5.嘔吐物の処理
- 周囲の園児を安全な場所へ移動させる
- マスク、手袋、エプロンを着用する
- 嘔吐物をペーパータオルで外側から静かに拭き取る
- ビニール袋に密閉して廃棄する
- 周辺を次亜塩素酸ナトリウムで拭き取り、その後水拭きを行う
- 最後に石けんで手洗いを行う
※詳細は嘔吐処理パックの裏面を参照
6.発生時の対応
- 園児の体調を確認する
- 必要に応じて保護者へ医療機関受診を依頼する
- 複数園児に症状が見られる場合は食事提供を中止する
- 区役所の医療衛生コーナーへ相談する
- 発症時刻、食事内容、登園状況などを整理する
7.保護者への連絡と協力
- 症状、発症時刻、食事内容、当日の状況を説明する
- 必要に応じて医師の診察を依頼する
- 広がりが疑われる場合は全保護者へ注意喚起文を配布する
8.記録と事後対応
- 症状の経過を記録する
- 対応内容を正確に記録する
- 行政への報告内容を記録する
- 原因が特定された場合は調理工程や衛生管理方法を見直す
- 改善策を職員間で共有する
9.補足ルール
・持参弁当や市販食品は冷蔵庫に入れて保管
・夏場は弁当が傷みやすいため、保冷対応を保護者に依頼する ・園児に体調不良が出た場合は職員間で速やかに共有する